世の中には様々な種類の職種が存在しますが、その中でも常に上位の人気を誇っているのが「事務職」です。
実際に事務職で働いている人も多いですし、「事務職に転職したい」と考えている人も数多くいるはずです。
しかし、事務職と言っても、その業務内容はかなり幅広いと言え、主要な事務職だけでも10種類近くもあるのです。
この記事では、そんな「事務職の種類と必要なスキル」について解説していきたいと思います。
事務職の種類

それでは、さっそく「事務職の種類」を挙げていきましょう。
仕事内容や求められるスキルを中心に解説していきます。
一般事務
求人などに最も多く掲載されている職種が「一般事務」です。
その名の通り、書類作成や備品管理、データ入力、雑務といった「一般的な業務」を行う事務員を指します。
すでにできているフォーマットに入力をすることが多く、その他の作業もマニュアル化されていることが多いので、PC作業を苦にしなければ特別なスキルがなくてもこなすことができます。
ただし、時代のAI化に伴い、少しずつ人員は減少していくことが予想されます。
営業事務
多くの企業で存在する営業職をサポートする事務員が「営業事務」です。
営業職が営業に集中できるように、代わりに事務作業を行います。
発注書や見積書の作成、クライアントとの電話やメールのやり取り、会議用の資料作成など、一般事務よりも専門的な知識、コミュニケ―ションスキルも必要です。
営業事務として働くならば、MOS(マイクロオフィス スペシャリスト)や日商簿記、ITパスポートなどの資格を取得することをおすすめします。
経理事務
企業におけるお金に関する事務を担当するのが「経理事務」です。
企業において大事ではない仕事はありませんが、入出金の流れという1番大事な業務を担当するため、強い責任感と正確さ、そして知識が必要となります。
経理システムの入力や伝票の発行、在庫管理、取引先への支払い、入金管理、請求書発行、給与支払い計算、決算業務などを担当します。
日商簿記などの資格を有していると転職もしやすくなります。
総務事務(人事、労務)
会社の運営に必要な業務をこなすのが「総務事務」です。
備品の管理、発注、社内規定、社内イベント、社内行事、施設の管理、稟議書や契約書の管理、社外からの問い合わせ対応など、業務は多岐にわたります。
また、企業において社員を管理することは必要不可欠ですが、その業務に特化した仕事を行う「人事」を担うケースもあります。
頻繁に様々な企業や部署とやり取りをするため、高いコミュニケーションスキルが必要となります。
法務事務
企業活動を円滑に進めていくためには、法律に沿った活動をする必要があります。
契約書作成や社内規定の作成、コンプライアンスの整備、弁護士とのやり取りなどを担当するため、高い専門スキルが必要となります。
司法書士の資格がなくても可能ですが、ある程度法律系の勉強をした人でなければ戦力として働くことはできないかもしれません。
医療事務
病院などにおける事務業務を担当するのが「医療事務」です。
診療報酬請求や受付、会計などを担当するため、専門的なスキルが必要となります。
メディカルクラークや医療事務管理士、診療報酬請求事務能力認定試験、医療事務認定実務者といった資格を持っていると、転職もしやすくなるでしょう。
病院によっては、従業員(医師や看護師など)の人事や労務などを担うケースもあります。
介護事務
介護施設における受付及び介護給付費請求書の作成などを行うのが「介護事務」です。
専門的な分野なだけに、一定以上の介護保険などの知識が必要となります。
介護事務管理士やケアクラーク技能認定試験、介護情報実務能力認定試験、介護保険請求事務講座といった資格を取得することができれば、業務をスムーズに進められますし、転職が有利になります。
貿易事務
輸出や輸入に関する事務手続きを担当する業務が「貿易事務」です。
前述した様々な事務と比較すると、あまり聞き馴染みがないかもしれません。
船や飛行機での輸送に関わる企業は、貿易事務が必要不可欠となります。
海外との関りが深くなるその特性上、英会話や英文での書類作成のスキルが必要になる可能性が高いと言えます。
PCスキルの他に、TOEICや日商ビジネス英語、貿易事務検定などの資格を取得しておくと実務にも転職にも有利になります。
まとめ

今回は、「事務職の種類と必要なスキル」について解説してきました。
ここで挙げた通り、事務職にも様々な種類があり、それぞれに必要なスキルがあります。
実務レベルを上げたり、転職活動を行ったりするためには、それぞれに必要なスキルアップや資格の取得が必要不可欠だと言えるでしょう。
事務職として働いている人や、事務職に転職したい人は、それぞれの特徴をよく理解しておきましょう。