派遣会社では派遣登録者のスキルを把握するためにスキルチェックを行うことがあります。
派遣社員として就業先へ出向いたときに、事務職として先方で滞りなく業務を遂行するためです。
タイピングや一般常識問題等が試されますが、ここではテンキースキル、文字入力スキル、計算力スキル、国語力スキルチェック、英語力スキルチェックの5つの種類に分けて説明しています。
派遣会社のスキルチェックがどういったものなのかを把握することで対策がしやすくなります。
派遣会社で事務職を考えている人は、ぜひ参考にしてみて下さい。
派遣会社のスキルチェックとは
派遣社員は即戦力が売りの時代もありました。
勿論、今でもそのスタイルに変わりはありませんが、昨今は、新卒者を採用する派遣先も多くなり年齢層の幅も広がっています。
転職組でも新卒組でも派遣会社の立場としては、先方へ売り込む時のスタッフのスキル情報をストックしておく必要があります。
派遣会社は、より良い人材を派遣先へ派遣することでクライアント企業から料金を得ています。
登録スタッフが与えられた業務に対してどれだけ就業先で貢献できるかといった課題を果たすために、登録スタッフのスキルを知りたいわけです。
こうした派遣会社の意図を考慮することで、スキルチェックへの心構えが違ってきます。
派遣会社、派遣スタッフ、派遣元の中での派遣スタッフの立場を考えると、しっかりスキルを磨かなければと思うはずです。
派遣会社の求人の種類は様々でPC操作があまり必要ないアパレルや軽作業等もありますが、事務職で頑張りたいのであればタイピングや一般常識問題等のスキルをしっかり身につけておく必要があります。
派遣の中でも事務職は人気です。意欲を持ってスキルチェックに望めるように頑張ってください。
派遣会社のテンキースキルチェック
派遣会社のスキルチェックとして一番多く利用されているのが文字入力とテンキースキルチェックです。
派遣会社からすればキーパンチャーや事務職への派遣にあたり、ぜひチェックしたい項目でしょう。
テンキースキルチェックにはテンキーボードが必要になります。
キーボードの右横にテンキーが設置されているノートパソコンもありますが、テンキーの設置がなく横並びの数字を入力するノートパソコンもあります。
練習に差し支えるようであれば、外付けのテンキーボードを購入する方法もあります。
テンキーは数字入力専門のボードですが、統計データや経理事務、その他幅広い事務職等で必要とされています。
納期が迫っている統計データ、或いは、経理であれば忙しい月末月初に派遣会社が求人を出したりします。
ちなみに、私もそうした事務職の求人に応募した1人です。
月末月初だけの派遣で経理事務のサポートとして勤務した経験があります。
与えられた情報を入力するだけの簡単なものでしたが、速さが求められます。
勿論、数字を扱うことから正確さも重要視されます。
大事な会社の経費を入力するわけですから慎重さも求められます。
この時びっくりしたのが、正社員の右手の手さばきでした。
まるで早送りをしているような速さで、これがテンキースキルというものかと感心した覚えがあります。
テンキーの場合、1分間に150文字〜200文字以上あれば優遇されやすいと言われていますが、この正社員の人はそれを遥かに超えていたように思います。
大手の経理部の情報量の多さを捌くには、これくらいのスキルが必要なのかと思いました。
派遣会社の文字入力スキルチェック
派遣会社で事務職として活躍するには、文字入力をブラインドタッチで入力できるスキルが必要です。
請求書、納品書、プレゼンテーション等、迅速に文書作成するには、基本の文字入力の速さも必要です。
派遣で必要とされるスピードは、1分間に120ワード以上が理想と言われていますが、派遣会社のスキルチェックに行く前に不安な人は自宅で練習することをお勧めします。
気をつけたいのは、速さだけに気を取られ正確さが欠けてしまうことです。
間違いが多いと派遣会社へ登録できたとしても、仕事のオファーがないかも知れません。
派遣会社のコーディネーターに、スキルチェックに問題ない人だと思われるように努力しましょう。
昨今、派遣会社ではWEB登録ができるようになり、スキルチェックも手持ちのパソコンで出来ます。
ちなみに私もこの数年は、WEB登録を利用しています。
派遣会社へのWEB登録とスキルチェックをまとめて自宅で行っています。
スキルチェックのほか、派遣会社では様々な無料研修制度があります。
タイピングは勿論、マナー研修等も揃っていることから登録後、スキルアップとしてそうした研修を利用するのもお勧めです。
派遣会社の計算力スキルチェック
一般常識問題では、計算力を測定する四則計算が出題されることもあります。
派遣会社によっては、テンキースキル、文字入力スキル、英文入力スキルだけの場合もありますが、計算力を求められることもあり事前に準備をしておきましょう。
計算力の問題は、足し算、引き算、掛け算、割り算が含まれ中学生や高校生に習った内容が盛り込まれています。
分数や距離、時間から速度を計算するなどの問題が提出されることもあります。
回答方法は、派遣会社でスキルチェックを受ける場合は、紙と鉛筆を使いますが、自宅でスキルチェックを受けるときは、パソコン上で回答します。
複数から正しいと思われる数字や言葉を選ぶ選択方式が多いです。
数学が苦手な人はあまり回答できなくてもスタッフ登録には支障がありません。
どれくらいのスキルがあるかをチェックしているので登録については心配ないようです。
数学が苦手でも事務職で活躍をしている人は沢山いますので落ち込まずにスキルチェックに臨みましょう。
派遣会社の国語力スキルチェック
一般常識問題の中で国語力スキルチェックがあります。
業務を行う中でコミュニケーションを取る際に国語力が必要になります。
報告等の伝達能力、社外に対応できる常識等が問われます。
日常業務において国語力は必要不可欠なことから派遣会社のスキルチェックでも取り入れている会社も少なくありません。
内容は、漢字の「ふりがな」の選択や、漢字の「意味」の選択などがあります。
また「同意語」「反意語」を選択したり或いは、「ことわざ」の中に入れる言葉を選択する等、派遣会社により異なります。
ビジネスマナーとしては、「次の中で謙譲語はどれですか」といった問題も出されることがあります。
国語力スキルチェックとは少し違いますが、適性検査が組み込まれた一般常識問題もあります。
性格診断要素があり、「はい」「いいえ」「どちらでもない」等の選択方式で回答します。
この適正検査については、別カテゴリとして提出を求める派遣会社もあります。
性格分析に役立つようで希望する職種に合うかどうかの判断になるようです。
例えば「仕事で重い業務を任されると戸惑ってしまう」の回答に「当てはまる」「どちらでもない」「当てはまらない」といった具合に回答として1つ選択します。
国語力スキルチェックとしては、国語力だけでなくビジネスマナーや適性検査が含まれる場合もあることを覚えておくといいでしょう。
派遣会社の英語力スキルチェック
英語力がある人は、外資系企業や商社等の事務職へ就職を希望する人もいることでしょう。
英語力が問われる職種だけにタイピングのスキルアップが必要です。
英語力スキルチェックは、1分間に150文字前後が一般的と言われています。
例えば「WPM:150」と表示され1分当たりの文字数が表示されます。
*WPMは、Words Per Minuteの略です。
英語を使う仕事へ派遣する場合、どれくらいのスキルがあるのか知るために派遣会社がスキルチェックを行います。
英文事務、貿易事務等へ派遣するときに参考になるのがWPMのタイピングスキルですから、事務職として英語を使った仕事をしたい人はタイピングトレーニングで慣れておきましょう。
英語力スキルとしては、タイピング以外に英会話スキルチェックが受けられる派遣会社もあるようです。
登録後、いつでも大丈夫な派遣会社もあり、スキルアップ後に英会話スキルチェックを受けて派遣コーディネーターへアピールしてみましょう。
ただ派遣会社によっては、英語力のスキルチェックをしないで、経歴や英語資格で派遣するかを判断することもあります。
タイピングは勿論、TOEIC、TOEFL、英検等の資格取得を持っておくと将来、英語を使った職場で活躍できるかも知れません。
英文事務、貿易事務等は専門的な知識が必要なことから資格を軸にした学習方法を取り入れるのもお勧めです。
まとめ
一般的な派遣会社のスキルチェックについてご紹介してきました。
派遣会社のスキルチェックは、中学、高校卒業程度の範囲が多く、学習努力することでクリアできる内容もあります。
ご紹介した5つのスキルチェックは、事務職等の派遣業務に必要な内容です。
普段から学習トレーニングすることで成果が期待できます。
派遣会社から事務職を紹介してもらう時に少しでも優位になるように意欲を持って頑張って下さい。