- 銀行事務はどのような仕事をするの?
- 銀行事務と一般事務とは何が違うの?
「事務」と聞くとファイリングをしたり、データを入力したりする仕事を思いつきますが、その前に「銀行」の言葉が付くと、具体的に何をするのかわかりませんよね。
そこでこの記事では転職6回で、銀行事務・一般事務・営業事務を経験した私が、銀行事務についてご説明します。
また私の経験から銀行事務に向いているタイプについてもご紹介しますので、ぜひ最後までお読みくださいね。
銀行事務は一般事務とは違う

銀行事務と一般事務の違いはなんと言っても、顧客対応があるかないかと、仕事の処理スピードです。
一般事務でもお客様にお茶を出すなどの対応はあるかもしれませんが、銀行事務の場合は窓口にお客様が来て、その方の書類などをその場で早急に処理をします。
どの仕事にも締め切りはありますが、銀行事務の場合は基本的には目の前でお客様が待っているので、これは後でなどと、時間をかけての処理はできません。
またお客様が話しかけてくる場合もあるので、雑談をしながら、という場合も。
事務処理をしながら接客もする、これが銀行事務と一般事務の違いでしょう。
では銀行事務にはどのようなものがあるのか、以下で具体的に見ていきましょう。
窓口事務・ハイカウンター
銀行に行くと受付窓口が高い所と低い所の2つのタイプがあるのにお気づきでしょう。
高いタイプの窓口をハイカウンターと言い、基本的には早く対応が終わる手続きを受け持っています。
具体的な業務としては、税金の支払いや入出金、振り込みなどの受け付けです。
お客様に記入していただいた用紙を機械に読み込ませ、その場で現金処理するなど、サッと対応できるものです。
私は大手都市銀行に勤めていましたが、ハイカウンターはパートさんが受け持っており、正社員や派遣社員は担当していませんでした。
窓口事務・ローカウンター
逆に腰を落ち着けてじっくりと対応するのが、低い窓口のローカウンターです。
新規口座開設や、各種変更手続き、資産運用相談・提案など丁寧な説明が必要で、時間がかかる業務を担当しています。
各種変更手続きには、さまざまなパターンがあり、それぞれ必要書類・手続きが異なります。
資産運用には住宅ローンや投資性商品があり、ひとつひとつの特徴を知らなければなりません。
覚えることが膨大で窓口が閉まったあと、勉強会を実施したり、各々ノートや参考資料を作ったりして勉強をしています。
「銀行事務」と言っても、資産運用の提案時にはお客様にヒアリングをしながら、ニーズに合う商品を提案するので「営業職だよな」と私は毎回思っていました。
後方事務
後方事務は窓口に立たずに、後方で事務作業をします。
電話応対を除けば、基本的に直接お客様と接する機会はありません。
主に窓口から回ってきた申請書に、記入漏れなどの不備がないか確認して、専用端末へ入力したり、検印に回したりします。
銀行事務の中で、一般事務のイメージに一番近いポジションです。
しかしお客様の大切なお金を扱う仕事ですから、書類や手続きにはとても細かいルールがあります。
私は転職して銀行に入行したため、最初はその細かさに面くらいました。
ちょっとしたミスのためにお客様から訴えられる場合もあるので、自分を守るためには必要な細かさなのでしょう。
銀行事務に向いている人のタイプ

- コミュニケーションスキルがある人
お客様に直接対応する機会が多いので、やはりコミュニケーションスキルは大切です。
事務作業をしながら雑談に応じる機会も多く、時にクレームもあるので冷静に応対しなければなりません。
また資産運用相談はお金にまつわるものなので、お客様もかなりシビアになります。
そのため商品を強引に勧めるではなく、よくヒアリングをしてお客様の立場に立ち、ニーズを汲み取りながら提案する力が必要です。
- ストレスに強い、または発散方法がある人
お金に関わる仕事なので、常に緊張感があります。
またキャンペーンの時期があると、ノルマが課せられる場合があります。
例えば外貨キャンペーンなど。
窓口に来たお客さんに外貨預金を勧めるように上から言われ、行員ひとりひとりが数字を持たされる場合もあるのです。
数字を持ってしまうと、ストレスを感じますよね。
そのストレスに負けない、あるいはストレスを忘れる発散方法がある人は、毎日気持ちを切り替えて仕事に臨めるでしょう。
- 資産運用に興味がある人
運用性商品は次々と追加されるので、都度勉強が必要になります。
その勉強を苦と感じずに、自分も買おうかななど、楽しみながら商品知識を身につけられる人は向いているでしょう。
また、毎朝投資性商品の値動きを業務上チェックします。
すると自分の持っている商品の値動きがわかり、「今、売りじゃない?」「買いだね!」など行員同士で会話がはずむときも。
わざわざ自分で値動きのチェックをしなくても業務上わかるので、資産運用に興味のある人にはちょうどよい仕事ですよね。
やって良かった銀行事務

銀行事務は細かくて大変でしたが、やって良かったなと思える点もあります。
- 自分の将来の資産形成ができた
今まで元本割れの可能性がある商品には手を出しませんでした。
しかし銀行で資産運用を学んだ結果、自分の資産に投資性商品を取り入れて運用するようになりました。
銀行で得た知識が自分の人生に役に立っているので、本当に良かったと思っています。
- 書類など細かくチェックするようになった
銀行員時代の書類チェックなどの細かさが身に付き、以降転職した会社では、書類の不備などほとんどありません。
行員として働く前は「大雑把なO型」と言われていましたが、行員として働いてしばらくすると、「几帳面なA型っぽい」と言われるまでに。
銀行効果は、すごいですよね。
自分も成長できる銀行事務

「銀行事務の仕事は一般事務とはここが違う!こんな人に向いています」についてお伝えいたしました。
プレッシャーがあり、細かくて大変な銀行事務ですが、自分が成長できる職種でもあります。
この記事が少しでもご参考になれば、幸いです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。