念願の「事務職」へ転職が成功し、激務だった営業職時代から考えられないほど楽になったのに、もう辞めたい…
そんな不満をお持ちの方は意外にも多くいます。
事務職の中でも「総務経理」は比較的ホワイトなイメージの職種で、転職者だけでなく新卒にも人気があります。
営業や販売などに比べるとノルマがなく、休みが安定して取りやすい、忙しくなさそう、などといったイメージがあるようです。
実際に異業種から経理職への転職をするとどうなのか、なぜせっかく転職したのにすぐに辞めたくなるのか、気になりますよね。
「ブラック企業から抜け出したい」
「楽な仕事をしたい」
「給料より休み!定時で帰れる仕事に変えたい」
そう思って何も考えずに、【未経験・知識ゼロ】の状態で、“総務経理職希望の転職活動”をしている方は絶対にやめた方がいいです。
それはなぜか?
全くの知識ゼロ、未経験から経理職に転職すると辛くなる理由を3つにまとめました。
仕事を続ける工夫も合わせてご紹介します。
転職活動中の方も、実際に転職した後の方も、ぜひ参考にしてください。
転職後すぐに経理職を辞めたくなる理由3選
当然会社によって違いますが、よくある事例を3つ挙げました。
- 仕事のやりがいを感じられない
- 人間関係
- 変化を嫌う風土
それぞれ解説していきます。
1. 仕事のやりがいを感じられなくつまらない
経理職になる前の職業が激務だった方は特に感じやすい傾向があります。
例えば、営業職でノルマがあり、仕事量も多いような業務の場合、身体的にも精神的にもかなり負担がかかります。
しかし苦労した分、達成感や充実度は高く、満足感も得ることができます。
そのような仕事をしてきた人が経理職に転向するとどうでしょうか。
事務職、特に経理は大きなノルマはないことが多いです。
無理して達成まで頑張るという内容より、丁寧にミスなく正確に行う内容が多い仕事だからです。
一人当たりの業務量も、ミスを減らすためという理由から抑える傾向にあります。
これは今まで激務だった人からすると物足りなさを感じるかもしれません。
一日の仕事量が少なく暇になってしまったり、何度も同じ確認作業をすることが面倒になってしまったり、仕事の面白さを見つけにくい辛さがあります。
2.狭い人間関係が辛い
経理職は少ない人数で同じ空間にいる環境が多いので、その狭い中で築く人間関係にはとても気を使います。
比較的女性の比率が高く、派閥があるような会社も珍しくありません。
業務過多になっていない分、他人に構う時間があるため、濃い人間関係になりがちです。
どこでも人間関係の悩みは発生するものですが、一日中同じ空間にいる人たちとの関係がこじれてしまうのは非常にストレスになります。
3.変化は悪!今まで通りが正解の非効率が苦しい
この職種に長くいる人は「変化を嫌う」タイプが多いのが特徴です。
「後から入ってきた新人が、良かれと思い業務改善などを提案し、作業方法などが変わると目の敵にされてしまった」といったこともよくある話です。
新しいことにどんどんチャレンジしてきたような人だと、何年も同じやり方を変えないのは非効率に感じてしまうかもしれません。
しかし、全員が「慣れた作業しかしたくない」と考えている環境だと、いくら良い提案でも悪者扱いされてしまう可能性があります。
経理職を続けるための工夫とは?
仕事を変えること、特に異業種への転職は違和感や戸惑いがあって当然です。
慣れた業務内容や職場を変えるというのは良い刺激になりますが、新しい仕事にはなるべく早く慣れたいですよね。
できるだけ長く続けるためにも、慣れないことを嘆くより、工夫をしてみましょう。
勉強をしてスキルを身に付ける
知識がないまま経理業務を続けるのは、流れが理解できなくて続けにくくなります。
しかし、簿記の知識をつけると仕組みが分かり、作業に対してのストレスが軽減されます。
資格を取ればそれが自信にもつながり、やりがいを感じることもできるでしょう。
時には諦めも大切
人間関係の問題は時に諦めも必要だと思います。
いくら頑張っても、心を痛めても、残念ながら相手は変わりません。
相手を変える労力は無駄と諦め、自分を変える努力をしましょう。
提案力を発揮しよう
今まで培ってきた経験は貴重なスキルです。
最初のうちこそ戸惑いで上手く発揮することができないかもしれませんが、勉強をして業務内容自体に慣れてきたら、ぜひ自分の良いと思う方法を提案してみてください。
どうしても“新しいこと”にネガティブな反応が出やすいので、相手のベネフィットを意識した提案が必須です。
相手にとっての“価値”を叶える提案ができれば、変化も受け入れてもらいやすくなります。
難易度は高いですが、快適に仕事ができる環境作りを諦める必要はありません。
自分の得意分野を磨ける環境が一番成功する
できれば転職活動前にやれると良いことは、自分の得意とする分野(特徴)を明確にすること。
これをやらずに条件面だけで転職をすると、結果的に仕事が合わずに辞めてしまいます。
自分の得意を見つけるには、“好き”“楽しい”と思える事を書き出し、さらに“嫌い”“苦手”と思うことを書き出します。
できるだけ多くの項目を出すと、ある程度傾向が見えてきます。
そこで注目すべきは【苦手】とすることです。
その傾向で、「数字に関わることが嫌い」「じっとしているのが苦手」「噂話を聞くのがストレス」などがある方は、経理職は選択しない方が良いでしょう。
経理はお金の管理が仕事のメインになります。
実際の現金を取り扱うだけではありません。
実はそちらの方が少なく、数字だけを日々管理していく業務になります。
その環境で“数字嫌い”は地獄です。
人には向き不向きがあります。
自分に合った方向性を決められるよう、自分自身の得意分野を知っておくことをオススメします。
まとめ:自分に合った仕事を見つけよう
人は、人生の大半の時間を仕事にあてます。
その膨大な時間を使う仕事が、自分に合わない職種では幸せにはなれません。
どんな道にも「正解」はあります。
ただし、それを「正解」にするのは自分自身でしかありません。
自分の得意となる分野を見つけて、それを最大限活かせる環境を見つけられると仕事が楽しくなります。
ぜひ自分分析をして頂き、それに合う環境を見つけてください。