部内サポートは、企業内の一部署に所属をし、その部署のサポート業務全般を行う事務職です。
特定の作業に偏らず、企業のサポート業務全般に関わるという点で「一般事務」の職務内容と近しいですが、一つの部署に所属するため、その部署独自の業務内容に携わります。
本記事では、職種名を見ただけではイメージがしにくい部内サポートの業務についてその、特色、業務内容、就業するメリット、デメリットについて説明をしています。
部内サポートへの就業を検討されているけれども、その全体像がイメージできないという方におすすめです。
部内サポートの特色
社員数が多い企業の場合、経理部や総務部など各管理部門が部署として独立しており、その部署に業務を依頼する場合に申請書やワークフローを上げる必要性が出てきます。
その取りまとめを行い、他部署との架け橋になるような役割をするのが部内サポートの主な役割の一つです。
また、部内の書類整理や備品管理などのバックヤード業務、部内メンバーの人事手続きのサポートなど、その部署、部署のメンバーに関わるサポート業務については何でも対応します。
業務範囲は限られておらず、営業部の部内サポートであれば営業の人が、マーケティング部の部内サポートであればマーケティング担当者が任せたい事務作業を請け負っていく、という形です。
部内外問わず、人と関わる機会が多く、またマルチタスクになりがちです。そのため、黙々と一つの作業を行うことが好きな人より、事務職でありながらもある程度、人とコミュニケーションを取ることが好き、様々な業務に携わってみたい、という思考の方に向いているでしょう。
部内サポートの業務内容とは
部内サポートの業務内容は多岐に渡り、その企業ごと、その部署によって対応する業務も異なります。
私は社員数2000人規模の企業のマーケティング部にて部内サポートに従事をしてきました。その際の業務内容について、参考までに記載します。
- 取引先への支払をしてもらうよう経理部への申請書を作成する
- 部内の売上管理
- 部内メンバーの人事サポート(入社・退社手続き・勤怠管理など)
- 総務サポート業務(備品管理など)
- 書類整理・ファイリングなど
またマーケティング部の部内サポートにおいて独自の業務としては、部署で運営をするwebサイトのユーザー対応・データ入力などの対応を行っていました。
部内サポートだからここまでの業務しか担当できないということはなく、気になる点は手をあげてサポート範囲を増やしたり、サポート業務外に思われるような業務でも自身が興味をもてば、交渉して携わらせてもらうことが可能な環境でもありました。
部内サポートに就業するメリット
メリットは経理や人事などと違い、専門知識を必要としないので、事務職デビューをされたい方にも敷居が低く、未経験でも採用されやすい点です。
営業や接客など別職種からのキャリアチェンジをされたい方で、事務の仕事をしてみたいけれども、どの職種を選べば分からない方や事務職がそもそも自分に適しているのが分からない方などがファーストステップとして就業をしてみることもおすすめです。
様々な業務に携わることが出来るため、短期間で多くの事務スキルが身につきます。
求められる素養として、何事にも臆せず、積極的にコミュニケーションを取り、試行錯誤して業務を進めていく能力があげられるかと思います。
部内サポートに就業するデメリット
対してデメリットは、特定の専門知識がつきにくいところにあります。
部内のサポート業務を一手に引き受けるため、その企業、部署内の情報には精通をするため、社内でのポジションを上げていくことは難しくないかもしれません。
しかし、人事のプロフェッショナルになりたい、など特定の業務に精通したいという思いを持ち始めた際には、専門部署に転籍することを考えた方が良いでしょう。
先にメリットでも述べたように、部内サポートは担当する部署のサポート業務のオールラウンダーとして働けます。 そのため事務をやりたいけれども、自分は経理を好むのか、人事を好むのか、まずはやってみないと分からないので、色々経験してみたいという思考の方には最適な職種です。
まとめ
部内サポートをすることで、部内と他部署、部内と他社の架け橋となり、働くことが出来るので、業務を調整する能力がつきます。また人と接する機会も多い立場にあるので、コミュニケーション能力も養われます。
特定の専門知識はつきにくいですが、あらゆる仕事において必要な素養は身に付きやすいです。
ただ、部内サポートは部内のサポート業務をする人の総称のような職種なので、その業務内容は特定し辛いです。
例えば私はマーケティング部のサポート業務を経験したため、webサイトのサポート業務にも従事しましたが、営業部の部内サポートであれば、それに応じた業務が付与されるでしょう。 職種から明確な業務内容がイメージしにくい面から、面接時には業務内容をしっかり確認することをおすすめします。
そうすることで、入社後に認識の齟齬を防げるかもしれません。